2013年2月28日木曜日

夢か無謀か…

今年、夢に向かって計画を立てた。
この歳になって…とも思うが、人生の半分を生きてこその行動なのだ。

十年後に、ヴァイオリンで、本格的なクラシックを演奏する。

きっかけは、3年半、レッスンを受けた先生が産休に入られたこと。
ネットで見つけた教材が、私の心を捉えた。
本気でうまくなりたいなら、基礎練習を積み重ねるしかない。
基礎さえ体得すれば、どんな曲でも弾ける。
退屈な練習を、どこまで継続できるかにかかっている。
とあった。

自分に才能があるとは思わない。
しかし、練習だけはどんな退屈なものでも続けられる自信はあった。
一日30分の練習で、どこまでできるかは分からない。
しかし、始めないことには絶対にかなわない。

基礎練習に専念したいと、新しい先生に訴えてみた。
先生はびっくりしていたが、駄目とは言わなかった。
クリアすべき教本が具体的に見えてきたので、自分で計画を立ててみた。
少し無理はあるかもしれないが、希望も込めて、十年…とした。

過ぎた3年半を思えば、そんなに長いとは思わない。
実際に練習を始めてみると、これが楽しい。
曲を弾いているときは、同じところでつかえて一向に改善しなかった。
基礎練習だと、同じことを繰り返していると、段々と弾けるようになるのだ。
この、目に見える成果がうれしくて仕方ない。
単調な練習でも、続けられるゆえんである。

十年後は、人生の終盤にさしかかるころ。
定年まであと数年という時期である。
クラシックが弾けたから、それで暮らせるとは、これも思わない。
それでも何か、別の世界が広がるのではないか、
それが私の人生を、より豊かにしてくれるのではないか、
と夢見るのである。

86歳になる母は、そんな私の夢を唯一、応援してくれる存在だ。
めでたい親子だなとも思う。
母は、毎日、ハーモニカとウクレレを熱心に練習している。
そんなところが母に似たのかな。
少しバカでないと、夢って見られないのかもしれないね。